土木施工管理技士

土木施工管理技士 経験記述 品質管理の例文と書き方【コンクリート・舗装・護岸の3パターン】

2026年5月14日24分で読めます
土木施工管理技士 経験記述 品質管理の例文と書き方【コンクリート・舗装・護岸の3パターン】
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品質管理の経験記述、数値がたくさん必要って聞いたけど何を書けばいい?
コンクリートなら温度・スランプ・強度、舗装なら厚さ・密度・温度が定番!3パターンの例文で全部解説するよ。
ビーバー監督

ビーバー監督

品質管理は安全管理と並んで最頻出テーマであり、近年(R6・R7)は環境対策との複合問題でも出題されています。「コンクリートの品質管理を書いたが数値が少なかった」「舗装工事の品質管理をどう書けばいいかわからない」という悩みをよく聞きます。

この記事では、土木施工管理技士 経験記述の品質管理テーマに特化して、暑中コンクリート/アスファルト舗装/護岸コンクリートブロックの3パターンの例文を解説します。

安全管理・環境対策の例文は別記事にまとめています。


品質管理テーマの出題傾向 #

年度出題内容
R4(1級)安全管理
R5(1級)安全管理
R6(1級)品質管理+環境対策(複合)
R7(1級)品質管理+環境対策(複合)

R6・R7と2年連続で出題されており、今後も主力テーマです。品質管理は単独でも複合でも対応できるよう、必ず準備してください。

品質管理でよく出る工種 #

工種主な品質課題
コンクリート工暑中・寒中打設時の温度管理、強度確保、ひび割れ防止
アスファルト舗装工敷均し温度・転圧温度管理、締固め度確保
護岸・法面工ブロック積みの出来形精度、目地・裏込め品質
土工(盛土)締固め管理(含水比・密度試験)
基礎工(杭・地盤改良)支持力・固化材配合・施工精度

品質管理記述の基本構造 #

品質管理記述 3つの必須要素

品質上の課題を「現場条件+数値」で説明する  → 気温・強度基準・設計値など具体的な数値を入れる

対策は「材料・配合・施工方法」+「検査・測定」の2点  → どんな材料・手順で施工し、どう確認したかをセットで書く

結果は「試験値・測定値」で証明する  → 「圧縮強度○N/mm²確認」「締固め度○%以上達成」など


【例文①】暑中コンクリートの品質管理 #

工事概要 #

  • 工事名:○○地区橋梁下部工事(橋台工)
  • 工期:令和5年6月〜令和6年1月(約8ヶ月)
  • 主な工種:橋台コンクリート打設、型枠工、鉄筋工
  • 施工量:橋台コンクリートV=520m³(設計基準強度:24N/mm²)
  • 立場:主任技術者

技術的課題:夏季高温時における橋台コンクリートの品質確保 #

本工事は7月〜9月の高温時期に橋台躯体コンクリート(V=520m³)の打設を行うものであった。工事期間中の外気温は連日30℃を超え、最高気温37℃の日もある条件下での施工となった。高温によるコンクリートの練り上がり温度上昇・スランプロス・コールドジョイントの発生が懸念され、設計基準強度(24N/mm²)を確保しながら耐久性の高い打設を実現することが品質管理上の重要課題であった。

対策として以下の2点を実施した。

① 練り上がり温度の管理として、生コン工場と事前協議のうえJIS A 5308の暑中コンクリート仕様で発注し、コンクリートの練り上がり温度を35℃以下に管理することを工場へ要請した。現場到着後は全車(延べ47台)に対してポータブル温度計でコンクリート温度とスランプ値(管理値:8±2.5cm)を確認し、基準超の場合は受入拒否とするルールを設けた。打設時間帯は気温の低い早朝(5:00〜10:00)に集中させた。

② 養生管理として、打設後の露出面を速やかに湿潤養生用シート(遮光・保水型)で覆い、散水養生を7日間継続した。コールドジョイント防止のため、打重ね時間間隔の上限を90分以内(気温35℃以上の条件、コンクリート標準示方書の基準120分よりも厳しく設定)に限定し、コンクリートポンプ車2台による連続打設体制を確保した。

これらの対策の結果、全47車のコンクリート温度は最高33℃以下に維持し、スランプ値は全ロット管理範囲内に収まった。脱型後の圧縮強度試験(91日・3本平均)で28.3N/mm²を確認し、設計基準強度24N/mm²を上回る品質を確保することができた。

暑中コンクリート 記述のポイント #

チェック項目本文例の対応箇所
数値の根拠JIS A 5308・コンクリート標準示方書
課題の数値化外気温37℃・設計基準強度24N/mm²
ハード対策暑中仕様・遮光養生シート・ポンプ車2台
管理手順全47車の温度・スランプ確認
結果の数値圧縮強度28.3N/mm²(基準24N/mm²を上回る)

【例文②】アスファルト舗装の品質管理 #

工事概要 #

  • 工事名:○○幹線道路舗装補修工事
  • 工期:令和5年9月〜令和5年12月(約4ヶ月)
  • 主な工種:アスファルト舗装(打換え工)、路盤工
  • 施工量:舗装打換えA=7,800m²、基層t=6cm・表層t=4cm
  • 立場:現場代理人

技術的課題:晩秋低温時における舗装品質(締固め度)の確保 #

本工事は10月〜12月の気温低下時期に、交通量の多い幹線道路(平均日交通量:約9,000台)の舗装打換え工事を行うものであった。外気温が10℃を下回ると、アスファルト混合物の温度降下が早まり、転圧完了前に合材が冷却して規定の締固め度(96%以上)を確保できないリスクがあった。低温下での施工でありながら、設計図書が定める締固め度(密度管理値)を達成することが品質管理上の最重要課題であった。

対策として以下の2点を実施した。

① 合材温度の管理として、プラント出荷温度を通常より10〜15℃高め(165℃前後)に設定し、運搬車両には保温シートを全台数に装着した。現場到着後の温度確認を全車実施し、基層・表層それぞれの敷均し完了温度が140℃以上、初転圧完了温度が110℃以上となるよう管理した。転圧温度が基準を下回りそうな場合は、即時プラントへ連絡して次車の出荷温度を上方修正した。

② 締固め管理の強化として、施工区間を50m単位に分割し、各区間で転圧完了後にRI計器(電気密度計)による締固め度測定を実施した。測定値が設計値(96%以上)を下回った場合は追加転圧を行い、基準値を満たすまで測定と転圧を繰り返す体制を構築した。

これらの対策の結果、全施工区間で敷均し温度・初転圧温度が管理基準を満たし、RI計器による締固め度測定値は全測定箇所(42点)で97.2%以上を確認し、設計値(96%以上)を全箇所クリアすることができた。

アスファルト舗装 記述のポイント #

チェック項目本文例の対応箇所
課題の数値化外気温10℃・締固め度設計値96%以上
ハード対策出荷温度165℃・保温シート・RI計器測定
管理手順全車温度確認・50m単位の区間管理
規格値の明記敷均し140℃以上・初転圧110℃以上
結果の数値全42測定点で97.2%以上達成

【例文③】護岸コンクリートブロック積みの品質管理 #

工事概要 #

  • 工事名:○○川護岸改修工事
  • 工期:令和5年10月〜令和6年3月(約6ヶ月)
  • 主な工種:護岸工(コンクリートブロック積)、根固め工
  • 施工量:護岸工L=200m(H=1.5〜2.5m)
  • 立場:現場代理人

技術的課題:コンクリートブロック積みの出来形・仕上がり品質の確保 #

本工事は延長200mにわたるコンクリートブロック積護岸の施工であった。設計断面勾配(1割)に対し、施工精度不良(ブロック間のすき間・目地の不均一・裏込め不足)が生じると洪水時の護岸崩壊につながるため、仕上がり勾配・目地厚・裏込め材の締固めを設計基準値内に収めることが品質管理上の重要課題であった。

対策として以下の2点を実施した。

① 施工精度管理として、ブロック積み施工に先立ち、法面全体の基準糸(2m間隔)を設置し、ブロックの天端高さ・法面勾配を常時確認できる体制を整えた。ブロック1段ごとに**勾配・目地厚(管理値:10〜20mm)・天端高さ(設計値±20mm以内)**を測定し、記録票に記入した。基準外の箇所は即時積み直しを指示した。

② 裏込め材の品質管理として、裏込め材(砕石M-30)の搬入時にロットごとに粒度試験(規格値:通過重量百分率2.36mm以下が5%以下)を実施し、基準外ロットは受入拒否した。裏込め材の締固めはコンパクターによる層厚30cm以内の転圧を徹底し、締固め状況を目視確認した。排水性を確保するため、フィルター材(不織布シート)をブロック背面に全面敷設した。

これらの対策の結果、出来形検査における法面勾配の測定値は全測定点(40点)で設計値(1割)に対して**±0.02以内**を達成し、目地厚は全測定箇所で管理値(10〜20mm)を満足した。竣工後の検査でも護岸全体の品質を発注者に認められ、合格評定を受けた。

護岸ブロック積み 記述のポイント #

チェック項目本文例の対応箇所
課題の数値化設計勾配1割・目地厚管理値10〜20mm
ハード対策基準糸設置・粒度試験・フィルター材
管理手順1段ごとの測定・記録票・即時積み直し
規格値の明記天端高±20mm以内・粒度通過率規格
結果の数値全40点で±0.02以内・管理値全箇所合格

品質管理記述のNG例と修正 #

NG① 品質課題が漠然としている #

❌ 「コンクリートの品質確保に注意した。」

何が問題で、何の基準を満たす必要があったのかが不明。 採点者は「現場の特殊条件」と「その数値基準」を確認しています。

✅ 「外気温37℃が続く夏季に橋台コンクリート(設計基準強度24N/mm²)を打設するため、練り上がり温度上昇とスランプロスによる強度不足が課題だった。」

NG② 対策が「実施した」だけで確認がない #

❌ 「暑中コンクリート仕様で施工した。」

施工しただけでは品質管理ではありません。「確認した」「測定した」「検査した」という行動がセットになって初めて品質管理記述になります。

✅ 「暑中コンクリート仕様で発注し、現場到着全47車のコンクリート温度とスランプ値を確認した。基準外のものは受入拒否した。」

NG③ 結果が「品質を確保した」という感想で終わる #

❌ 「上記対策により、品質を確保することができた。」

採点者は数値で評価します。「何の試験で・何の値が・どの基準を満たしたか」を書いてください。

✅ 「圧縮強度試験で28.3N/mm²(設計基準強度24N/mm²以上)を確認し、全ロットで基準をクリアした。」

NG④ JISや示方書を根拠にしない #

品質管理は「規格・基準に基づく管理」が評価の核心です。「〜と思ったから」ではなく、「JIS・コンクリート標準示方書・設計図書の基準値に基づき」という根拠を明示してください。


自分の現場に置き換える手順 #

STEP 1:書ける工事の工種を確認する #

自分が担当した工事の主な工種を確認し、下の表でパターンを選びます。

担当工種選ぶパターン
コンクリート工(夏季・冬季)例文①(暑中コンクリート)
アスファルト舗装工(秋〜冬)例文②(舗装品質管理)
護岸・ブロック積み工例文③(護岸品質管理)

STEP 2:数値を自分の現場に合わせる #

例文の数値(気温・強度・厚さなど)を自分の現場の記録・設計値に置き換えます。工事日誌・出来形管理資料を確認してください。

STEP 3:使用した試験方法・規格を確認する #

  • コンクリート:JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)、コンクリート標準示方書
  • 舗装:舗装施工便覧(締固め度96%以上)、RI計器
  • ブロック積み:設計図書(勾配・目地厚)

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よくある質問(FAQ) #

Q1. コンクリート工事の経験がない場合はどうすればいいですか? #

舗装工事・護岸工事・土工(盛土)など、コンクリート以外の品質管理テーマも十分に書けます。自分が担当した工事の主な工種に合わせて、上の3例文から最も近いパターンを選んでください。

Q2. 品質試験の数値が記録に残っていない場合はどうすればいいですか? #

工事日誌・写真台帳・出来形管理資料を確認してください。それでも数値が残っていない場合は、設計図書の基準値(設計基準強度・目地厚管理値など)を明記したうえで「管理基準値を満足した」という記述にします。記憶の数値を書く場合は、実際の現場で起こりうる合理的な数値にしてください。

Q3. 1級と2級で品質管理の書き方は違いますか? #

基本構成は同じです。1級は規模が大きく(施工量・期間)、「監理技術者・現場代理人として品質体制を統括した」という高い役割が求められます。2級は「主任技術者・工事担当者として品質管理を実施した」レベルで問題ありません。

Q4. 品質管理と環境対策の複合問題への対応は? #

R6・R7で出題された形式です。同じ工事について設問1で品質管理、設問2で環境対策をそれぞれ独立して書きます。2テーマを1つの工事で書けるかを事前に確認しておくと安心です。


まとめ #

項目ポイント
出題頻度毎年ほぼ必出。R6・R7は環境対策との複合
主な3パターン暑中コンクリート/舗装(締固め)/護岸ブロック積み
必須要素課題の数値化+材料・施工対策+確認・測定+結果の試験値
根拠JIS・コンクリート標準示方書・舗装施工便覧など規格を引用
最重要NG数値なし・「品質確保できた」という感想結果
仕上げ必ず他人(先輩・上司または添削サービス)に読んでもらう

品質管理は「数値の世界」です。試験値・設計値・管理値を3つセットで書けるかどうかが合否を分けます。


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ビーバー監督

1級土木・造園施工管理技士

造園作業員として働きながら独学で2級・1級造園施工管理技士を取得。その後、1級土木施工管理技士も独学で合格。 現在は現役の土木職員として働きながら、資格取得を目指す方に役立つ情報を発信しています。

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